2025-11

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焚火(R-18)

そうだ、全部燃やそう。放火魔のごとき妄想が俺の脳内を支配して、これは多分病気なのだろうと思った。精神安定剤代わりに乳酸菌飲料を飲んでぐっすり寝て誤魔化すか、いや、セックスがしたい。セックスがしたいと思い、スマホの画面をひたすら擦り続ける。こ...
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不思議

「どないせえゆうねん」水上先輩が頭を抱えている。面白い。これより面白い水上先輩のようすがあるだろうか。いや、無い。隠岐孝二は心の底から面白がっていたが、それを表に出さない程度には目上への礼儀を知っていた。「なんですかこれみよがしに」「隠岐く...
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何処でも行ける

美しさとは距離のことだ。遠く、遠く、どんなに手を伸ばしても届かない、向こうにある輝かしいもの。その先にまたある闇。果てのないもの。宇宙。二宮匡貴は瞑目する。夢の中できらきらと星が廻っている。きりきりと歯車が廻っている。それがやがて霞んで飛蚊...
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青春の終わり、生活

「水上せんぱーい」日曜日、草刈機で自宅周辺の雑草を刈っていると、懐かしい呼び方で名を呼ぶ声が聞こえた。隠岐孝二だった。赤子を抱いている隠岐の後ろには小さな娘と手を繋いだ奥さん、と思われる女性が立っている。「おう、久しぶりやな」「こんにちは。...
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「お疲れ〜っす」「犬飼先輩こんちわーす」 二宮隊作戦室。スタイリッシュな内装のそこに珍しい訪問者が二人。部屋の主である二宮隊の隊員のうちまた二名がそれを出迎えた。犬飼と辻。辻は勉強中のため無言で右手を挙げただけだったので、もっぱら歓待したの...
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太刀川さんは本当に悪いひとだな。 うん。 本部のみんなも悪いやつじゃないんだ。許してやってくれなんて言えないけど、ごめんな。ごめん。 嵐山が謝る事じゃないよ。 うん。ごめんな。 謝るなって。 うん。 そうだな、そうなんだよな、玉狛はいいとこ...
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「嵐山准くん入りまーす」「ボーダー広報部の嵐山准です。よろしくお願いします」「初めまして、佐藤です。よろしくお願いします」 司会役の若い溌剌とした雰囲気の女性が通る声で挨拶をしてくれる。下心というよりはただワクワクとした好奇心だけを表情に出...
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「ひとりぼっちって、どういうことだかわかるか?」実力派エリート迅悠一は玉狛のお子様林藤陽太郎に語って聞かせる。ゴーグル付きのヘルメット、そのまるい輪郭を優しく撫でながら。「誰にも見られてないってことだ。誰にも知られていないってことだ。誰にも...
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キスしてほしい(R-18)

「乱交パーティー?」ランク戦の休憩時間に太刀川慶に呼び止められ、一緒に昼飯をどうだと誘われ入ったラーメン屋での迅悠一の第一声がそれだった。10.5インチのタブレットに大写しになっている大人数の裸の人間によるまぐわいの画像、そこに写っている半...
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残機(R-18)

※注意※この作品は性暴力を取り扱っています。読みながら気分が悪くなったときは無理をせず中断して下さい。登場人物一覧 迅悠一ボーダー玉狛支部所属実力派エリート。嵐山准と付き合っている。太刀川慶に※逆レイプされる。 太刀川慶二刀流の達人。忍田真...